2020

東久留米の社屋

オフィス

  • 用途:事務所
    竣工:2020年10月
    構造:木造
    階数:地上3階
    敷地面積:336.27㎡
    建築面積:130.84㎡
    延床面積:251.75㎡

  • 設計:佐久間徹設計事務所
    構造:筬島建築構造設計事務所
    施工:春日建設
    撮影:根本健太郎

電気設備工事業・空調設備工事業を営業種目とする日栄電機工業さんの社屋ビルです。一般的には鉄骨造で計画するような建築ですが、これからの会社のイメージや地域との親和性を鑑みて、その温かみを活かした木造を採用しています。耐火性能を担保するために外装は金属板としていますが、内装では木の構造材そのまま表すように表現しました。

敷地に対して、道路側に建物を寄せて配置しました。エントランスは脇に設け、奥側を駐車スペースとし材料の搬出入は奥から行います。その1階に倉庫、2階が執務スペース、3階は多目的に使用します。倉庫は天井高が必要で、執務スペースは面積が必要。3階には斜線制限の規制がかかってきます。これらをクリアするために、2・3階のボリュームを1階からズラして構成するアイデアに至りました。エントランスの雨よけ、搬入スペースに屋根のかかった作業スペースをつくることにも貢献しています。

正面外観はガラス張りとしました。地域や社会に開かれた場所を表現しているのですが、なによりも見られていることでスタッフへの良い刺激になればと考えられたものです。夜になると浮かび上がる、木造のインテリアも美しい。木造のビルの良い事例ができました。

後日、近くに住む知人が教えてくれました。工事中に「近所にカフェかパン屋かアウトドアショップができるよ」とうわさ話をしてくれていたのが、この社屋だったとのこと。地域に開かれた社屋、という意味では大成功と感じています。